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弁護士コラム

入居者と連絡が取れなくなった場合の対応

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はじめに

入居者と連絡が取れなくなった場合、家主としてはどうすればよいのでしょうか。
家賃の滞納が続く場合(連絡が取れないのに気づくのは家賃滞納がきっかけであることが通常ですが。)には、入居者が行方不明でも最終的には裁判を起こして強制的に退去させることができます(裁判についてはこちらの記事を参照 家賃を滞納している入居者の所在が不明の時)。
そのような対応に至るまでに家主としてはどのような対応を取るべきでしょうか。
また、裁判を起こして強制的に退去させるより、なんとか連絡を取って、家賃を払ってもらうか、自主的に退去してもらうか、してもらった方が経済的です。このような解決に至る可能性を高めるためにどのような準備をしておくべきでしょうか。

連絡を試みる

契約書に記載してもらった電話番号に電話をかけてもつながらず、部屋を訪問しても不在である、というときにさらに連絡を取るチャンネルがあるかどうかは重要です。
まず、入居者と連絡が取れなくなることを防ぐための方策を契約時にとっておくことは必要です。本人の電話番号以外に、メールアドレスを記載していてもらったおかげで、電話料金未払いで電話がつながらなくなった入居者とメールで連絡を取ることができ(Wifiなどを使われていたのでしょう。)、このままでは裁判を起こさなければならないことを説明して、自主的に退去してもらった例もあります。
また、本人の就労先や就学先、緊急連絡先を契約書等に記載してもらうということは広く行われていますので、徹底してください。しかし転職や退学等でこれらが本人につながらなくなることもよくあります。
そこで、賃貸借契約書で連帯保証人を付けることは有効な対策の1つです。なぜなら、月々発生していく滞納賃料などについて、連帯保証人はこれを支払う義務を負っているため、連帯保証人が入居者を探したり、すぐに退去するよう働きかけを行ったりすることで、自主的な退去の方向に進める可能性があるためです。
しかし、民法の大改正により、保証人の責任限度額を契約書に記載しなければならない、入居者が死亡するとそこで保証責任額が確定し以降に発生した損害について保証人が責任を負わないなど、賃貸借契約における連帯保証人にも変更点が出てきているので注意が必要です。このような法改正や賃料保証会社の普及により連帯保証人を付けない賃貸借契約も増えていきそうですが、入居者と連絡がつかなくなった時のことを考えると、連帯保証人を付けることには大きなメリットがあると考えます。

番外編ですが、弁護士に依頼して建物明け渡し請求を進める場合、弁護士は職務上請求で入居者の住民票を取得しますので、もし行方不明の入居者が住民票を動かしていたときは、現在の住所を知ることができて、連絡を試みることができます。

部屋への立ち入りは可能か

連絡を試みる以外の初動の対応としては、部屋の状況を確認することがあります。
しかし、いくら連絡が全く取れないとはいえ、勝手に部屋の中に入ることはできません。あくまでも入居者の方の居住空間ですので、プライバシー権もあり、部屋の中の物品には所有権もあります。勝手に部屋の中に入る、中の残置物を処分するというようなことをしてしまうと、逆に損害賠償請求を受ける可能性もあるのです。
どうしても部屋の中に立ち入る必要がある場合には、警察に入居者と連絡がつかず部屋を訪れても応答がないことを相談し、警察官立会いの下で立ち入るようにするべきです。
警察の判断でそれができない場合には、外から見える範囲で状況を確認することになります。室内に立ち入らずにできる範囲で有効なのは、郵便物のたまり具合や電機やガス、水道のメーターを見て動いているかどうか確認するといったことです。

そのような確認を経て、部屋にも戻っていなさそうだとなれば、いくら郵便受けに家賃の支払いを求める手紙を差し込んでも解決にはなりませんので、弁護士に依頼して粛々と法的手続きを取られることをお勧めします。

いずれにせよ、対応にお困りだと思いますので、弁護士にお気軽にご相談ください。

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