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信頼関係破壊の法理とは?

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賃貸借契約を一方的に解除することは、単に無断転貸・無断賃借権譲渡(民法612条2項)や当事者の一方に債務不履行があった(民法541条)というだけではできないとされています。

賃貸借契約のような継続的契約については、「信頼関係破壊の法理」という理論が適用されるため、単に債務不履行があったというだけでは解除ができないと解されているのです。

信頼関係破壊の法理とは、当事者間の信頼関係を基礎とする継続的契約においては、当事者間の信頼関係を破壊したといえる程度の債務不履行がなければ、その契約を解除することはできない、という理論です。

継続的な契約は、当事者間の関係も長期に続くので、一回的な契約よりも、より高度な当事者間の信頼関係を基礎としているといえます。
それにもかかわらず、債務不履行があったというだけで契約を解除できるとすると、契約を継続的に存続させたいという継続的契約を締結した当事者の合理的な意思に反します。

そのため、継続的契約には、信頼関係破壊の理論が適用され、契約解除ができる場合が制限されているのです。

判例(最二小判昭和27年4月25日)でも、「およそ、賃貸借は、当事者相互の信頼関係を基礎とする継続的契約であるから、賃貸借の継続中に、当事者の一方に、その信頼関係を裏切つて、賃貸借関係の継続を著しく困難ならしめるような不信行為のあつた場合には、相手方は、賃貸借を将来に向つて、解除することができるものと解しなければならない」として、賃貸借の解除には当事者間における信頼関係が問題となることを示しました。

具体的には、賃料滞納を理由に賃貸借契約を解除する場合には、よほどの事情がない限り、1か月分だけ賃料の滞納があったというだけで解除することはできません。
通常は、少なくとも3か月分以上の賃料滞納がなければ、賃料滞納を理由として契約を解除することはできないでしょう。

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